看護師だからこそできる糖尿病患者さんへのケアとは何でしょうか。
糖尿病は完治するというよりも、上手く付き合いながら生活していくという考え方を持つことがポイントとなる疾患です。食事管理や血糖測定、インスリンの注射などの管理が求められることもありますが、高齢者が多い昨今では正しい管理方法を取得してもらうことが困難な場合も多いでしょう。そのため、看護の力を必要とする場面が必然的に求められます。
高齢の糖尿病患者さんが安心して普段の生活を送るためには、とにかく自己管理を継続する必要があります。例えば、患者さん本人に認知症状があり、インスリンの自己注射をするのが難しい場合は、患者家族や友人など身近な人の手助けが必要です。そのため、患者さんの身体や精神状態、ライフスタイル、家族関係などの生活全体を通した分析を行うことが看護師として最も重要な部分になります。患者さんが置かれている状況をトータルで整理していくことで、求めているケアや目指す生活の目標がクリアになり、患者さん自身も看護師を信頼してケアを受けることができるのです。
看護師は患者さんにとって最も身近で、病院の中で気軽に声をかけやすい存在です。医師には相談できない不安をぽろっと口にすることもあるでしょう。看護師は患者さんの健康状態だけでなく、心への関心を持ち、親身に関わり合うことが大切なのです。糖尿病という病気の知識を持ち、患者さんのトータルアセスメントが行えるのは看護師だからことできるケアと言えるでしょう。