多様な生活の仕方や社会環境の変化によって、糖尿病の患者数は右肩上がりに上昇している傾向にあります。糖尿病は遺伝や環境要因により罹ってしまう人もいますが、日本では生活習慣にともない糖尿病になってしまう人が大部分を占めています。
糖尿病は何よりもまず、ならないように予防することが重要という考え方が主流です。生活習慣の改善については、どこかで目にしたり耳にしたりすることもあるでしょう。改善策として具体的な例を挙げると、積極的な運動の導入や1日3食のバランスのとれた食事の摂取などが推奨されています。糖尿病はそのまま放置すると腎症や神経障害を引き起こし、失明の危険もある病気なので、糖尿病がどんな病気でどのような生活をするとなりやすいかといった啓蒙活動も各地で展開されています。
また、糖尿病の治療方法はいくつかありますが、最終的には高くなる血糖値を正常範囲内に保つといった目的で行うことに変わりはありません。代表的なものとして、食事療法が挙げられます。体に取り込まれる糖の量を調整して、食事を摂る方法です。他にもメジャーなものとして、運動療法があります。筋肉の量を増やすことによって、糖を体に取り込みやすくするのです。脂肪が減少する効果も期待できるので、血糖値を下げるインスリンが活躍しやすい体内環境を整えることができます。
他には、薬物療法が良く知られているでしょう。大まかに分けて、インスリンの分泌を促す薬、食事摂取した糖の分解や吸収を遅らせる薬、糖の排せつを促す薬などがあります。糖尿病の薬の種類はたくさんあり、個々の症状や体質などを総合的に判断して薬が処方されることが一般的です。